製造業は、技能実習制度でも特定技能制度でも、最も受入れ人数が多い分野のひとつです。

インドネシア人材を製造業で受け入れる場合、ひとつ大きなアドバンテージがあります。それは、インドネシア国内で日系企業の製造工場で働いた経験がある人材が多いということです。

なぜ日系企業経験者が多いのか

私たちの学校は、日系企業の工業地帯のすぐ近くに位置しています。そのため、生徒の中にインドネシアの日系製造工場で働いていた経験者が多いのです。

自動車部品、電子部品、機械加工──こうした工場での勤務経験がある人材は、日本の製造業の文化をある程度知っています。品質管理の概念、5Sの考え方、ラインでの作業──完全にゼロからのスタートではないのです。

日本語の習得が早い

日系企業経験者のもうひとつの大きな強みは、日本語の学習スピードが速いことです。

日系企業で働いていた経験があると、日本語の挨拶、基本的な指示語、仕事で使う単語をすでに知っている場合が多い。ゼロから日本語学習を始めても、N4合格まで2〜3か月で到達する生徒が多いのは、この下地があるからです。

女性の電子組み立て──大量採用の実績

製造業の中でも、電子部品の組み立てでは女性人材の大量採用案件が多いです。

細かい作業を正確にこなす能力は、インドネシア人女性の強み。食品加工と同様に、手先の器用さと集中力が評価されています。

10名以上の一括採用にも対応できるのが、私たちの強みのひとつです。

溶接経験者の「期待値」を調整してください

正直にお伝えしなければならないことがあります。

インドネシアで溶接の経験がある人材──日系企業で5年間自動車の溶接をしていた人でも、日本の品質基準から見ると、最初から上手いとは限りません。

機械関係の溶接や造船業のクライアント企業から、「経験者と聞いていたが、仕上がりが期待ほどではない」という声をいただいたことがあります。

これはインドネシアの製造現場の品質基準と日本の基準に差があるためです。日本で技能実習を積めば確実に上達しますが、「経験者=即戦力」という前提で受け入れると、ギャップを感じる可能性があります。

溶接に限らず、製造業全般に言えることですが、インドネシアでの経験はあくまで「ベースがある」レベルだと考え、日本での再教育を前提に計画を立てるのが現実的です。

製造業で受け入れるポイント


製造業でインドネシア人材を検討するなら、JobJepangにご相談ください

日系企業経験者が多い立地を活かし、製造業に適した人材を選抜・教育しています。女性の大量採用案件にも対応可能です。

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農業・畜産は、外国人材の受入れが急速に広がっている分野です。

特に地方の農家では、「後継者がいない」「パートも集まらない」という状況が常態化しており、外国人材なしには経営が成り立たないという声を多く聞きます。

インドネシア人材は、農業・畜産に対して意外なほど高い適性を持っています。その理由と、この業種ならではの注意点をお伝えします。

インドネシア人が農業に向いている理由

朝5時起きが得意

農業は朝が早い仕事です。「外国人の若者が早朝から働けるのか?」と心配する農家もあるでしょう。

インドネシア人ムスリムの多くは、日の出前のお祈り(ファジュル)の習慣があるため、朝5時前後に起きる生活リズムが身についています。お祈りをしない人でも、インドネシアの生活リズム自体が早朝起床です。

朝型の生活に適応するまでの時間が短いのは、農業を受け入れる企業にとって大きなメリットです。

農業経験者が多い

インドネシアは農業国です。日本のような大規模・機械化された農業とは異なりますが、家庭レベルでの農作業経験がある人は非常に多い。

完全に未経験の日本人を農業に連れてくるよりも、土に触れること、植物を育てること、家畜と接することに慣れているインドネシア人のほうが、農業への適応は早い傾向があります。

暑さよりも寒さに弱いと思いきや…

「インドネシアは暑い国だから、北海道や東北の寒さに耐えられないのでは?」と思われがちです。

実は、寒冷地で農業をしているインドネシア人のほうが、うまくいっているケースが多い。逆に、「日本の夏がきつすぎる」という声が非常に多いのです。インドネシアよりも暑い──湿度の高い日本の夏は、インドネシア人にとっても過酷なようです。

畜産の実績──養鶏と酪農が中心

養鶏

畜産の中で最も多いのが養鶏です。

インドネシアでは家で鶏を飼っている家庭が多く、鶏の扱いに慣れている人が多い。日本の養鶏場への適応も比較的スムーズです。

酪農

2番目に多いのが酪農です。私たちは北海道の酪農で10人以上の実習生を送り出した実績があります。

インドネシアでは牛やヤギを飼っている家庭もあり、大型動物の扱いにも抵抗が少ない人が多いです。

養豚について

養豚の実績もありますが、数は少ないです。

イスラム教徒にとって豚に触れることに抵抗がある場合が多いため、養豚にはヒンドゥー教やキリスト教の人材を送り出しています。バリ島のパートナー校にはヒンドゥー教の生徒がおり、養豚の求人にはこのルートで対応しています。

農業分野で一番苦労したこと──「方言問題」

農業で人材を受け入れた企業から、意外な問題を聞きました。

「一緒に働く日本人の日本語が聞き取りにくい」というのです。

農業は地方が多い。地方では方言やなまりが強い日本語を使う人がいます。インドネシア人は学校で「標準語」の日本語を学んで来日しますが、現場で聞こえてくる日本語が教科書とまったく違う。これに苦労する生徒が多い。

これは送出し機関だけでは解決できない問題です。受入企業の側でも、最初のうちは意識的にゆっくり、標準語で話す配慮をしていただけると、適応が早まります。

動きの遅さは農業でも課題

他の業種と同様に、インドネシア人材は最初は動きが遅いという課題があります。農作業のペースに慣れるまで少し時間がかかりますが、適応してからは問題ないケースがほとんどです。


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養鶏、酪農、畑作──農業・畜産分野の送り出し実績があります。養豚など宗教的な配慮が必要な場合も、ヒンドゥー教の生徒をパートナー校から紹介できます。

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建設業の人手不足は、他の業種よりもさらに深刻です。

若い日本人が建設業を避ける傾向は年々強まり、職人の高齢化が進んでいます。外国人材の受入れなしに、業界が成り立たない時代はすでに来ています。

建設業でインドネシア人材を受け入れる場合、知っておくべき「現実」があります。良い面だけでなく、課題も含めて正直にお伝えします。

建設業で活躍するインドネシア人材の特徴

勉強は苦手だが、元気で明るい

正直に書きます。建設業に来るインドネシア人材は、日本語の試験成績で言えば、他の業種の人材よりも低い傾向があります。

私たちの実績では、建設業の技能実習生でN4に合格しているのは40%程度。残りはN5レベルです(N5の合格はしっかりできています)。

しかし、面白いことがあります。この子たちは、N4の資格を持っている子たちよりも日本語の会話が上手いことがある。

なぜか。勉強が得意な生徒は、テストの点は取れるが、話すのは控えめ。一方、建設業に行く生徒は勉強は苦手だが、とにかく日本語を使って話そうとする。その積極性が、現場でのコミュニケーション力につながっています。

小規模の建設会社ほど「家族」になれる

特に嬉しいのは、小規模の建設会社さんでの評判です。

社員数名の会社で、社長が本当に自分の子どものように可愛がってくれている。一緒にご飯を食べ、休みの日に連れ出し、「うちの子たち」と呼んでくれる。

そしてこの関係性は数字にも表れています。技能実習の3年間を終えた後、同じ会社で特定技能に切り替えて働き続ける生徒が70%以上います。信頼関係が定着率に直結している好例です。

正直に伝える「課題」

体力の問題──インドネシア人は体力がない人が多い

これは正直に伝えなければならないことです。

インドネシア人の男性は、体が細い人が多い。力は比較的あるのですが、持久力・体力がない人が非常に多いのです。

理由は生活習慣にあります。インドネシアでは歩く習慣がほとんどありません。基本的にバイクで移動し、日本のように歩道が整備されていないので歩くところが少ない。結果として、有酸素運動の体力が低い。

私たちの学校では、毎日3kmのジョギングと筋トレを実施しています。しかし、それでも日本の建設現場の仕事に慣れるまでに2か月前後かかる生徒が多いのが現実です。

受入企業には、最初の2か月は体力の面で期待値を下げてほしいとお伝えしています。この期間を乗り越えれば、体力もつき、仕事の動きも見違えるようになります。

建設業は問題が多い業種でもある

すべての建設会社が「うちの子」と呼んでくれるわけではありません。

建設業は、残念ながらいじめや暴力のリスクが他の業種よりも高いのが現実です。私たちの生徒でも、いじめや暴力が原因で途中帰国した生徒がいます。失踪はしていませんが、本人にとっても私たちにとっても非常につらい経験でした。

受入企業には、改めてお伝えします。外国人材は「安い労働力」ではありません。日本人の若手社員と同じように、育てる覚悟を持って受け入れてください。

溶接経験者のレベルについて

インドネシアで溶接経験がある人材でも、日本の基準から見るとレベルが高くないケースがあります。日系企業で5年間自動車の溶接をしていた人でも、日本の現場では「仕上がりが甘い」と言われることがあります。

これはインドネシアと日本の品質基準の差によるものです。日本で技能実習を重ねれば当然上達しますが、「経験者=即戦力」とは限らないことは覚えておいてください。特に造船業や機械加工の精密溶接では、最初から過度な期待をしないほうがスムーズです。

建設業でインドネシア人材を受け入れるポイント


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毎日3kmのジョギングと筋トレで体力を鍛え、日本の建設現場に適応できるよう教育しています。建設業の実績が豊富な私たちに、お気軽にご相談ください。

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食品加工業界は、外国人材の受入れが最も多い分野のひとつです。

この分野でインドネシア人材を受け入れる場合、ひとつ知っておいていただきたいことがあります。「全員同じタイプの人材を送ればいい」わけではないということです。

私たちが食品加工の現場で成功している方法と、この業種ならではの注意点をお伝えします。

食品加工で成功する「チーム編成」という考え方

規模の大きい食品加工工場に人材を送り出すとき、私たちは2つのタイプの人材を意図的に組み合わせて送り出しています。

タイプA:日本語力が高いリーダー型
日本語でのコミュニケーションが得意で、日本人スタッフとの橋渡し役になれる人材。指示を理解し、他のインドネシア人メンバーにも伝えられる。

タイプB:黙々と作業する職人型
日本語の会話力はまだ発展途上だが、手先が器用で、黙々と作業に集中できるタイプ。コミュニケーションは苦手だが、作業の正確さとスピードに優れる。

この2つのタイプを組み合わせることで、管理や指示が出しやすく、現場の生産性も上がる仕組みを作っています。

食品加工を希望する男性の生徒は、勉強はできるがコミュニケーションが苦手な人が多い傾向があります。このタイプは、単独で送り出すと受入企業も本人も苦労する。しかし、日本語が得意なリーダー型と組み合わせれば、チームとして非常にうまく機能します。

女性人材の手際の良さは圧倒的

食品加工の現場では、女性人材の人気が非常に高いです。

理由はシンプルで、手際の良さが圧倒的に女性のほうが優れているという評価を多くの企業からいただいています。盛り付け、パッキング、検品──細かい作業を正確かつスピーディにこなす能力は、インドネシア人女性の強みです。

特に電子部品の組み立てなど、精密さが求められる工程でも同様の評価を受けています。女性の大量採用案件は、私たちの得意分野のひとつです。

食品加工×イスラム教──ハラール問題は?

食品加工でインドネシア人材を検討するとき、「豚肉を扱う工場だけど大丈夫?」という質問をよく受けます。

結論から言えば、個人差が大きいので、事前に確認が必要です。

豚肉を扱うことに抵抗がない人もいれば、触ること自体を避けたい人もいます。これは事前に送出し機関に確認し、本人の意向を尊重したうえで配置を決めれば問題ありません。

豚肉以外の食品加工(水産、野菜、菓子、弁当など)であれば、宗教上の問題はほぼ発生しません。

食品加工で外国人材を受け入れる際の注意点

衛生管理の教育は徹底的に

食品加工は衛生管理が生命線です。手洗い、消毒、作業着の着用ルール──これらは入国前の教育段階から徹底する必要があります。

私たちの学校では、日本の食品工場の衛生基準を教育カリキュラムに組み込んでいます。

単純作業の繰り返しに耐えられるか

食品加工の仕事は、同じ作業の繰り返しが多い。これに適性がある人材を選ぶことが重要です。「飽きっぽい人」「すぐに変化を求める人」は、この仕事には向きません。

送出し機関に「この人は単調な作業に耐えられるタイプか?」と確認してください。


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「チーム編成」で送り出す方法、女性人材の大量採用、ハラール対応の確認──食品加工分野の受入れ経験が豊富な私たちにお任せください。

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介護業界の人手不足は、もはや「深刻」という言葉では足りません。

求人を出しても日本人が来ない。来てもすぐ辞める。夜勤のシフトが埋まらない。──こうした悩みを抱えている介護施設の経営者や管理者は、全国に無数にいるはずです。

その解決策のひとつとして、外国人材の採用が急速に広がっています。そして、数ある国籍の中でも介護分野でインドネシア人材の評価が特に高いのには、明確な理由があります。

この記事では、インドネシア専門の送出し機関として介護分野で多くの実績を持つ私たちの経験から、「なぜインドネシア人は介護に向いているのか」を具体的にお伝えします。

インドネシア人が介護に向いている3つの理由

1. 「年配者を敬う」が文化として根づいている

インドネシアは大家族で暮らす文化が今も残っています。一軒家におじいちゃん、おばあちゃん、親戚も一緒に住んでいる家庭は珍しくありません。兄弟が4〜5人いるのも普通です。

つまり、おじいちゃん・おばあちゃんとの距離が近い環境で育った人が多い。年配者への接し方が自然にできるのは、マニュアルで教えて身につくものではなく、生まれ育った環境から来ています。

イスラム教の教えにも「年配者を敬う」という価値観があり、これがインドネシア人の行動の根底にあります。介護施設の利用者さんに対する接し方に、その文化が自然と表れます。

2. 人懐っこさとコミュニケーション力

介護はコミュニケーションが命の仕事です。利用者さんとの会話、声かけ、表情──技術だけでなく「人間力」が問われます。

インドネシア人の人懐っこさ、明るさ、誰とでも仲良くなれる性格は、介護施設で非常に高く評価されています。利用者さんに「あの子が来ると元気が出る」と言ってもらえるスタッフが、本当に多い。

さらに、インドネシア人は音楽が好きな人が多く、男性はギターを弾ける人が多い。男女ともに歌を歌うのが好きな人が多い。レクリエーションの場で利用者さんを楽しませて大活躍しているという話を、受入施設からよく聞きます。

3. 日本語の発音がクリアで聞き取りやすい

介護現場では、利用者さんとの会話が業務の中心です。日本語の発音が聞き取りやすいかどうかは、利用者さんの安心感に直結します。

インドネシア語は母音が日本語とほぼ同じ(a, i, u, e, o)で、声調がありません。そのため、インドネシア人が話す日本語は発音がクリアで、高齢の利用者さんにも聞き取りやすいのです。

放課後等デイサービスでも活躍

介護の在留資格で働ける範囲は、高齢者施設だけではありません。

私たちは放課後等デイサービス(障がいのある子どもの放課後ケア)にもインドネシア人材を送り出しています。子どもの扱いに慣れている人が多いインドネシア人は、ここでも大活躍しています。子どもの親御さんにも気に入られているという声をいただいています。

兄弟が多い環境で育ち、小さい子どもの面倒を見てきた経験が、こうした場面で自然と活きるのです。

介護分野の採用で知っておくべきこと

男女比の実態──男性の介護人材が「余っている」

私たちの実績では、介護分野の送り出しは90%以上が女性です。

これは日本側の需要が女性に偏っているためです。理由はシンプルで、入浴介助の際に「男性は嫌」という女性の利用者さんが多い。一方、男性の利用者さんは男女どちらでもOKという方が多い。結果として、施設は女性を希望します。

しかし、実はインドネシア側には男性で介護を希望している人材が非常に多いのです。すでに介護の資格を持っている人もいます。私たちの学校だけでも、介護希望の男性は相当数います。

男性の利用者が多い施設や、夜勤の体力面を考慮して男性を入れたい施設にとっては、質の高い男性介護人材を確保しやすい状況です。

ヒジャブの対応──スポーツヒジャブという解決策

介護を希望するインドネシア人女性は、ヒジャブ(頭を覆うスカーフ)を着用したいという人が比較的多い印象があります。

受入施設は最初、ヒジャブ着用に抵抗を持つことがあります。しかし、いい人材がいた場合にヒジャブ着用を許可していただくケースが増えており、実際にやってみたら悪い影響はないという声をいただいています。

ひとつだけ注意点があります。通常のヒジャブはピンで留めるため、利用者さんが引っ張ってしまった場合にピンで怪我をするリスクがあります。実際に、利用者さんがヒジャブを引っ張ってしまい、生徒がピンで軽い怪我をしたケースがありました。利用者さんには問題ありませんでしたが、この経験からスポーツ用ヒジャブ(ピンを使わず、かぶるだけのタイプ)の着用を推奨するようになりました。

介護×インドネシア人材で必要な在留資格

介護分野で外国人材を受け入れる主な在留資格は以下の通りです。

どの資格が最適かは、施設の状況(即戦力がほしいのか、長期育成したいのか)によって変わります。


介護分野でインドネシア人材を検討するなら、JobJepangにご相談ください

私たちは介護分野での送り出し実績が豊富です。高齢者施設だけでなく、放課後等デイサービスなど幅広い介護現場への送り出し経験があります。

「介護の外国人材は初めて」「ヒジャブの対応が不安」「男性の介護人材がほしい」──どんなご相談でもお気軽にどうぞ。

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現場の声から作った比較記事

インドネシア人材 vs ベトナム人材
両方を受け入れた現場が語る
5つのリアルな違い

「ベトナム人とインドネシア人、どっちがいいの?」──インドネシア専門の送出し機関が、自国の弱みも含めて正直に比較します。

インドネシア人材
ベトナム人材との比較
受入企業の声
900名+
送り出し実績
0名
失踪者数
85%+
N4合格率

先にお断りしておきます。私たちはインドネシア専門の送出し機関です。当然、インドネシア人材を推薦する立場にあります。しかし、この記事ではインドネシア人材の弱みも含めて正直に書きます。都合のいいことだけ書いても、読んだ方の判断材料にはならないからです。

この記事の情報源は、私自身の経験に加えて、もともとベトナム人材を受け入れていたが、インドネシア人材に切り替えた企業の声です。私の叔父は建設業を営んでおり、長年ベトナム人材を受け入れていましたが、現在は私たちJobJepangからインドネシア人材を受け入れています。叔父の同業者にも、ベトナムからインドネシアに切り替えた企業が複数あり、その方々から直接聞いた話も含めてお伝えします。

比較1:日本語力──発音の聞き取りやすさに圧倒的な差がある

両方を受け入れた企業から最も多く聞くのが、「インドネシア人のほうが日本語が聞き取りやすい」という声です。これは主観ではなく、言語学的な理由があります。

🇻🇳
ベトナム人材
発音にクセが出やすい
ベトナム語は声調言語。声の上げ下げで意味が変わるため、日本語を話す際にもそのクセが残り、聞き取りにくいと感じる日本人が多い。

🇮🇩
インドネシア人材
◎ 評価が高い
発音がクリアで聞き取りやすい
インドネシア語に声調はなく、母音も「a,i,u,e,o」で日本語とほぼ同じ。そのため日本語の発音が自然で、聞き取りやすいと評価される。

現場での影響は大きいです。作業中の指示、安全に関わる声かけ、日常のコミュニケーション──日本語が聞き取りやすいかどうかは、業務効率だけでなく安全管理にも直結します。

切り替えた企業が口を揃えて言うこと

「日本語力に関してはインドネシア人のほうが圧倒的にいい」──これが、ベトナムからインドネシアに切り替えた企業の共通した感想です。ここ2年でインドネシア人材への切り替えが急増している背景のひとつです。

比較2:性格・人間関係──「和」を重視するか「主張」を重視するか

ベトナム人材の特徴

ベトナム人は自分の意見をはっきり主張する人が多いです。これは長所でもあり、問題点にもなります。

長所:自分の考えを持っている。「これはこうしたほうがいい」と提案してくれることもある。

現場での問題点

職場でのケンカが多い。自己主張が強い者同士がぶつかったとき、感情的な衝突に発展しやすい。叔父の現場でも、ベトナム人同士のケンカは悩みの種だったと聞いています。

インドネシア人材の特徴

インドネシア人は人懐っこく、誰とでも仲良くできる人が多いです。職場の人間関係において協調性が高く、日本人社員ともスムーズに打ち解ける傾向があります。ケンカやトラブルに発展するケースはベトナム人と比べて明らかに少ない。

ただし、ここにはデメリットもあります。いい意味でも悪い意味でも、あまり主張しない人がいる。困っていても「大丈夫です」と言ってしまう。不満があっても表に出さない。これは、受入企業が「言葉にならないサイン」に気づく努力をしなければならないことを意味します。

関連記事

インドネシア人の「大丈夫です」の裏側については、「技能実習生はなぜ失踪するのか?」で詳しく解説しています。

比較3:仕事のスピードと効率──ここはベトナム人に軍配

正直に書きます。仕事の動きの速さ、効率性については、ベトナム人のほうが評価が高いです。ベトナム人材はテキパキと動き、手際よく効率的に動こうとする姿勢がある。これは多くの受入企業が認めるところです。

インドネシア人材の弱点(正直に書きます)

「動きが遅い」「悪い意味で落ち着きすぎている」という指摘を受けることがあります。たとえば、毎日同じ場所に道具を置けばいいのに毎回違う場所に置いてしまい、翌日探すことになる。小さなことに見えますが、積み重なるとタイムロスになります。

私たちはこのフィードバックから学んだ

この「効率性の弱み」は、受入企業から直接いただいたフィードバックです。私たちはこの声を無視せず、学校教育にトヨタ式5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)を導入しました。「物の置き場所を決める」「使ったら元に戻す」「無駄な動きを減らす」──こうした基本を、日本語教育と並行して学校生活の中で繰り返し実践させています。

「動かない」のはやる気がないからではない

インドネシア人が「動かない」ように見える原因の一部は、実はこちらが思っている以上の気遣いから来ています。「手伝ったら逆に迷惑になるのでは?」「勝手に動いて怒られるのでは?」という気遣いが働き、結果的に何もしないでぼーっとしているように見えてしまうのです。受入企業の側から「これが終わったら次はこれをやっていいよ」「わからなかったら聞いてね」と明確に伝えるだけで、大きく改善します。

比較4:来日前の費用と失踪リスク

約50%
失踪者に占めるベトナム人の割合(国籍別統計)
100万円+
ベトナム人材の来日前負担費用(ケースによる)
0名
JobJepangからの失踪者数

ベトナム人材の費用構造

ベトナムの場合、候補者が来日前に負担する費用が高額になりがちです。100万円を超えるケースも珍しくありません。送出し機関と候補者の間に複数の仲介者(ブローカー)が入り、それぞれが手数料を取る構造が根深く残っています。

高額借金が失踪の最大リスク要因

借金が大きいほど「早く返さなければ」というプレッシャーが高まります。国籍別の失踪統計でも、ベトナムが最も多く全体の約半数を占めています。さらに、ベトナムは日本国内に大規模なコミュニティが形成されており、SNSを通じた違法就労の情報やブローカーのネットワークも存在します。

インドネシア人材の費用構造

インドネシアの場合、ベトナムと比べて候補者の来日前の費用は低い傾向にあります。ベトナムほどブローカーが多層的に介在する構造にはなっていません。借金が少なければ、「早く返さなければ」というプレッシャーも小さい。結果として、失踪リスクもベトナムと比べて低い傾向があります。

「昔のベトナム人は本当に優秀だった。でも最近は変わった」

受入企業からよく聞く声です。ベトナム人材の「第一世代」は真面目で仕事熱心な人が多かったと言われていますが、規模が拡大するにつれて候補者の質にばらつきが出てきた。これは国籍の問題ではなく、規模が拡大すると質の管理が難しくなるという構造的な問題です。インドネシア人材も今後同じ道をたどる可能性はあります。だからこそ、送出し機関の選抜と教育の質が重要なのです。

(詳しくは「技能実習生はなぜ失踪するのか?」をご覧ください。)

比較5:宗教の違い──過度な対応は不要

🇻🇳
ベトナム人材
宗教対応ほぼ不要
仏教徒が多数。特別な食事制限や礼拝対応はほとんど必要ない。

🇮🇩
インドネシア人材
最低限の配慮で対応可能
約87%がムスリム。ただし仕事中に礼拝する人はほとんどなく、食事も自炊で対応できる。ハラール対応施設は不要なケースが大多数。

「ハラール対応が必要なのでは?」「礼拝スペースを作らなければいけないのでは?」という不安が、インドネシア人材の採用を躊躇させる要因になっていることは事実です。しかし過度な対応は不要です。この点は「本当にイスラム教なの?|インドネシアのイスラム教の実態」で詳しく解説しています。

スペックには出ない「一緒に働きたいと思えるか」

ここまで日本語力、性格、仕事のスピード、費用、失踪リスクと、いわば「スペック」で比較してきました。しかし、最近強く感じていることがあります。

「インドネシア人材にします」と決める企業の多くは、
スペックだけで決めていない。

「素直で可愛げがある」「応援したくなる」「一緒に働いていて楽しい」──こういった、数字では測れない部分でインドネシア人材を選んでいただくケースが、ここ最近本当に多いのです。

外国人材は3年、5年と同じ職場で働きます。毎日顔を合わせ、一緒に汗を流し、時にはぶつかりながらも協力していくパートナーです。「この人と一緒に働きたい」と思えるかどうかは、定着率にもチームの雰囲気にも直結します。

インドネシア人の人懐っこさ、素直さ、「ありがとう」をちゃんと言えるところ──こうした人間的な魅力は、日本の中小企業の現場では特に大きな価値を持っています。社長が「うちの子たち」と呼ぶようになる。日本人社員が自然と世話を焼くようになる。そういう関係が生まれやすいのが、インドネシア人材の強みだと感じています。

正直な比較表

項目 🇻🇳 ベトナム人材 🇮🇩 インドネシア人材
日本語の発音 クセがあり聞き取りにくい クリアで聞き取りやすい
仕事のスピード テキパキ動く。効率的 やや遅い。落ち着きすぎる場面がある
人間関係 自己主張が強い。ケンカが多い 人懐っこい。協調性が高い
来日前の費用 高額(100万円超も) 比較的低い
失踪リスク 高い(統計上も最多) 低い傾向
宗教対応 ほぼ不要 最低限の配慮で対応可能
国内コミュニティ 大規模(違法就労の誘惑も) 比較的小規模
この表を読む際の注意

あくまで傾向であり、個人差が大きいことは強調しておきます。優秀なベトナム人材もいれば、問題を起こすインドネシア人材もいます。大切なのは「国籍」で選ぶことではなく、「個人」を見ること、そしてそれを可能にする送出し機関を選ぶことです。

「どちらを選ぶべきか」の判断基準

💬
「日本語でのコミュニケーションを重視する」→ インドネシア人材
現場の安全管理、日本人社員との関係構築、お客様対応がある業種では、日本語の聞き取りやすさは大きなアドバンテージ。介護・外食など、コミュニケーションが業務の中心となる職種では特に重要です。

🤝
「職場の人間関係を安定させたい」→ インドネシア人材
複数名を同時に受け入れる場合、候補者同士の関係性は職場全体の空気に影響します。ケンカやトラブルが少ないほうがいいなら、インドネシア人材のほうが安定する傾向があります。

🛡️
「失踪リスクを最小化したい」→ インドネシア人材+信頼できる送出し機関
来日前の費用構造と失踪率の統計を考えれば、インドネシア人材のほうがリスクは低い。ただし、これは送出し機関の質に大きく依存します。

「即戦力のスピードを求める」→ ベトナム人材
肉体労働でテキパキとした動きが求められる現場で、即戦力を重視するならベトナム人材の強みが活きます。

まとめ:国籍で選ぶのではなく、「パートナー」で選ぶ

ベトナム人材にもインドネシア人材にも、それぞれ強みと弱みがあります。完璧な国籍はありません。

最終的に重要なのは、
どの国の人材を選ぶかよりも、
どの送出し機関をパートナーにするか。

候補者の選抜が丁寧か。教育に力を入れているか。候補者の性格や適性を正直に伝えてくれるか。入国後のサポートが手厚いか。問題が起きたときにすぐに対応してくれるか。

これらの質が高ければ、どの国の人材でも成功する確率は上がります。逆に、これらが低ければ、どの国の人材でも問題は起きます。

送出し機関の選び方については「送出し機関の選び方|失敗しないための7つのチェックポイント」をご覧ください。

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インドネシア人材

本当にイスラム教なの?
世界最大のムスリム国インドネシアの「実態」を、現地在住の日本人が語る

「ハラール対応が大変そう」「仕事中に礼拝するの?」──その不安、ほとんど的外れです。
900名以上のインドネシア人と一緒に働いてきた現場の実態を、正直にお伝えします。

2026年4月
約12分で読めます

「インドネシア人を採用したいけど、イスラム教でしょ? 対応が大変そうで…」外国人材の採用を検討している企業の担当者から、これまで何度この言葉を聞いたかわかりません。

日本人にとってイスラム教は馴染みが薄い。テレビに映る中東の映像──女性が全身を覆う服装、1日5回の礼拝、豚肉もアルコールもダメ──そのイメージがそのままインドネシアに当てはめられています。

しかし、インドネシアに実際に住んで、900名以上のインドネシア人と一緒に働いている日本人の目から見ると、その不安はほとんど的外れです。

この記事では、「インドネシアのイスラム教は中東とはまったく違う」という事実を、私自身の体験をもとにお伝えします。そして、受入企業が実際にどう対応すればいいのかを具体的に整理します。

そもそもインドネシアのイスラム教は、あなたがイメージしているものと違う

世界最大のムスリム人口、だが国教ではない

インドネシアの人口の約87%がイスラム教徒(ムスリム)です。約2億4,000万人。これは世界最大のムスリム人口です。しかし、ここが重要なのですが、イスラム教はインドネシアの国教ではありません。

インドネシアの建国五原則(パンチャシラ)では「唯一神への信仰」が定められていますが、その中にはイスラム教だけでなく、キリスト教、ヒンドゥー教、仏教、儒教も含まれています。バリ島は約90%がヒンドゥー教徒ですし、北スマトラやパプアにはキリスト教徒が多い。

つまり、インドネシアは「イスラム教の国」ではなく、「ムスリムが最も多い多宗教国家」です。この違いは決定的に重要です。

「中東のイスラム教」と「インドネシアのイスラム教」は別物

日本人がイメージする「イスラム教」は、中東──サウジアラビア、イラン、UAEなどの厳格なイスラム教です。女性は全身を覆うアバヤを着用し、酒類の販売は禁止、宗教警察が存在する国もある。インドネシアはまったく違います。

ジャカルタの街を歩けば、ヒジャブをつけていない女性は普通にいます。ミニスカートの若い女性もいます。コンビニでビールが買えます。豚肉を使ったレストランも営業しています。ラマダン(断食月)中も、ショッピングモールのフードコートは昼間から賑わっています。

以前、在日インドネシア大使館のインドネシア人の方とお話しした際、こう言われました。「イスラム教の戒律を完璧に守っているインドネシア人は、全体の10%もいない」と。大使館の方がそう言うのですから、これがインドネシアの実態です。

インドネシアに住んでいると、日本で生活するのと大きく変わらない感覚です。もちろん宗教を大切にしている人はいますが、それは「個人の信仰」であり、周囲に強制する空気はほとんどありません。

受入企業の「3大不安」に正直に答える

受入企業から寄せられるイスラム教に関する不安は、大きく3つに集約されます。ひとつずつ、現場の実態をもとに回答します。

不安 1
仕事中に礼拝するの? 生産性に影響しない?
実態
日本で働いているインドネシア人の多くは、仕事中にほとんど礼拝をしません。

イスラム教では1日5回の礼拝が定められています。教科書的にはそうです。しかし、これは私たちの900名以上の送り出し実績から見た実感です。

インドネシア国内でも、厳格に毎日5回の礼拝をしている人は一部です。都市部の若い世代は特に、朝と夜だけ、あるいは金曜日だけという人が多い。日本に来ると、礼拝スペースの確保が難しいこともあり、さらにやらなくなる人がほとんどです。

ただし、重要なのは「やらない=信仰心がない」ではないということです。インドネシア人にとってイスラム教はアイデンティティの一部です。

受入企業の対応
  • 礼拝スペースを「用意しなければならない」と構える必要はありません
  • 本人から相談があった場合は柔軟に対応。休憩室の一角を使わせるなど大がかりな設備は不要
  • 金曜日の昼に少し長めの休憩を希望する人がいる場合がありますが、個人差が大きいです

不安 2
ラマダン中に断食して、仕事に支障が出ない?
実態
断食をしないインドネシア人も結構います。する人でも影響は多くの場合限定的です。

ラマダンはイスラム暦に基づく約1か月間の断食月で、日の出から日没まで飲食を控えます。しかし、断食するかどうかは個人の選択であり、しない人が白い目で見られることもほとんどありません。

断食する人でも、日没後に食事(ブカプアサ)を取り、夜明け前にも食事(サフール)を取るため、栄養自体は摂取しています。慣れている人にとっては毎年のことなので、体力が大幅に落ちることは少ないです。

正直なところ

初めてのラマダンで体力が落ちる人もゼロではありません。特に肉体労働の現場では、午後に集中力が低下する可能性はあります。

受入企業の対応
  • ラマダンの時期を事前に把握しておく(毎年約10日ずつ前にずれます)
  • 断食するかどうかを本人に確認する。強制も禁止もしない
  • 断食する人がいる場合、可能であれば午後の重労働を減らすなどの配慮をする
  • 目の前で「お昼食べないの? 大丈夫?」としつこく聞かない。本人は慣れています

不安 3
ヒジャブ着用で、作業に支障が出ない? 衛生面は?
実態
日本に来て働いているインドネシア人女性の多くは、ヒジャブを外しています。

インドネシア国内でも、ヒジャブをつけるかどうかは完全に個人の自由です。ジャカルタの街を歩けば、つけている女性もつけていない女性もいます。日本に来ると、周囲に合わせて外す人がさらに増えます。

ただし、つけたいという人がいた場合、頭ごなしに「ダメ」と言うのは避けてください。

採用の観点から:求人を募集する際に「ヒジャブ着用OK」としたほうが、候補者は明らかに多く集まります。特に女性の採用を検討している企業は、より幅広い候補者プールから選ぶことができます。

受入企業の対応
  • ヒジャブの着用に関する方針を事前に送出し機関と相談する
  • 食品加工や製造業でキャップ着用が義務の場合は「キャップの下につけるなら構わない」など柔軟な対応を検討する
  • 安全上の理由で着用が不可能な場合は、事前に本人に説明し理解を得る。ほとんどの場合、問題なく了承してもらえます

食事のこと──「ハラール対応」はどこまで必要か?

豚肉について

インドネシア人ムスリムの多くは豚肉を避けます──と言いたいところですが、実態はもう少し複雑です。

インドネシアではそもそも豚肉を食べる環境があまりありません。スーパーにも食堂にも、豚肉メニューがほとんどない。だから「食べたことがない」人が大半であり、「宗教的に強い意志で拒否している」わけではないケースが多い。

そして日本に来ると、面白いことが起きます。豚肉を食べてみたら「美味しい!」とハマるインドネシア人がたくさんいます。 豚骨ラーメン、とんかつ、焼肉──日本の豚肉料理の美味しさに感動して、すっかりファンになる人は珍しくありません。

もちろん、宗教的な理由で絶対に食べない人もいます。ここも完全に個人差です。

絶対に守ること

本人が食べないと言っている場合は絶対に尊重すること。「ちょっとくらい大丈夫でしょ」「日本にいるんだから」という圧力は、信頼関係を壊します。逆に、本人が自発的に食べている場合は、わざわざ指摘する必要もありません。

実務的な対応──「ハラール認証食品」より大切なこと

厳格なハラール認証食品を用意する必要は、多くの場合ありません。実際に日本で生活しているインドネシア人の多くは、以下のように対応しています。

受入企業がやるべきことは、「ハラール対応の社員食堂を作る」ことではありません。本人がどこまで気にしているかを確認し、自炊環境を整えてあげること──寮にキッチンがあること、近くにスーパーがあること──のほうが遥かに実用的です。

社員旅行や歓迎会で食事を手配する際は、「豚肉以外のメニューも選べる店にする」程度の配慮で十分です。

お酒の席について

「飲み会に参加できるの?」という質問もよく受けます。

イスラム教ではアルコールは禁止されていますが、お酒を飲むインドネシア人はかなりたくさんいます。インドネシア国内でもビールを飲む若者は普通にいますし、日本に来てからお酒を覚える人もいます。

飲まない人であっても、お酒の席自体に参加することを嫌がる人は少ないです。ソフトドリンクで参加して、普通に楽しく過ごす人がほとんどです。

注意すべきなのは、「飲め」と強制することだけです。これは日本人同士でもハラスメントですが、宗教的な背景がある外国人材に対しては特にNG。「飲まなくても全然OK」という空気を作るだけで十分です。

インドネシアのイスラム教で、本当に気をつけるべきこと

ここまで「心配しすぎなくて大丈夫」という話をしてきましたが、気をつけるべきポイントはあります。

1

宗教を軽視しない

インドネシアのムスリムは寛容ですが、それは「信仰が薄い」という意味ではありません。礼拝をしなくても、豚肉を食べても、自分はムスリムであるというアイデンティティは持っています。「イスラム教って意味あるの?」「神様なんていないでしょ?」──こうした発言は絶対に避けてください。日本人にとっては軽い冗談のつもりでも、信仰を否定された側は深く傷つきます。

2

「みんな同じ」と思わない

この記事で何度も「個人差が大きい」と書いているのは、それが最も重要なポイントだからです。同じインドネシア人でも、厳格にハラールを守る人もいれば、日本のラーメンを喜んで食べる人もいる。「インドネシア人だからこうだろう」と一括りにせず、一人ひとりに聞いてください。聞くこと自体は失礼ではありません。「食べられないものはある?」「困っていることはない?」──むしろ、聞いてもらえること自体が、大切にされていると感じられるものです。

3

左手のマナー

イスラム教の文化圏では、左手は「不浄の手」とされています。握手や物の受け渡しは右手で行うのが礼儀です。食事の場で左手を使うことに不快感を持つインドネシア人は一定数います。完全に左利きの人もいるので過度に気にする必要はありませんが、知識として持っておくと良いでしょう。

4

相手を人前で怒らない

これはイスラム教に限った話ではなく、インドネシアの文化全体に言えることですが、人前で怒られること、面子を潰されることは、日本人が考える以上に深刻なダメージを与えます。注意や指導が必要な場合は、必ず個別に、穏やかに行ってください。大勢の前で大声で叱責することは、信頼関係を一瞬で壊す行為です。

まとめ:不安の9割は「中東のイメージ」から来ている

インドネシア人材の採用にあたって「イスラム教だから大変そう」と感じている不安の9割は、中東のイスラム教のイメージがインドネシアにそのまま当てはめられていることから来ています。

礼拝
日本ではほとんどやらない人が多い。スペースの用意は相談ベースでOK

ラマダン
断食しない人もいる。する人でも仕事への影響は限定的

ヒジャブ
日本では外す人が多い。つけたい人には柔軟に対応

食事
豚肉を食べるかは個人差。厳格なハラール対応は多くの場合不要。自炊環境が実用的

お酒
飲む人もいる。飲まない人もソフトドリンクで席に参加できる

そして最も大切なのは、「インドネシア人だからこうだろう」と決めつけず、一人ひとりに聞くことです。インドネシアのイスラム教は、多様性と寛容さの上に成り立っています。その「ゆるさ」は弱さではなく、2億7,000万人の多民族国家が共存してきた知恵です。


インドネシア人材の採用で「宗教が心配」という企業様へ

私たちJobJepang(PT Garuda Baswara Internasional)は、インドネシア在住の日本人が代表を務める、インドネシア専門の送出し機関です。「イスラム教の対応が不安で…」というご相談を、これまで何度も受けてきました。

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候補者一人ひとりの宗教的な習慣(食事・礼拝・ラマダン)を事前に把握して受入企業にお伝えします。
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インドネシア在住の日本人代表が、文化的な疑問にも直接答えます。
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入国後の宗教的な配慮についても、一緒に考えてサポートします。
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「まずは話を聞いてみたい」という段階でのご相談も歓迎します。

宗教の不安も含めて、お気軽にご相談ください。

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